ビットコイン:投資対象としての魅力を徹底解説【2023年版】

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ビットコイン
投資
2023年11月1日
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詳細サマリー

ビットコインは2009年1月に登場して以来、多くの人々を富裕層に変えてきました。売買タイミングを的中させ、超富裕層となった人もいます。ビットコインは、未来の分散型ファイナンス(DeFi)に関しても注目を集めており、機能通貨としての利用が進んできました。圧倒的な時価総額と知名度を有する仮想通貨(暗号資産)として、投資家から多くの関心を集めています。

しかし、ビットコインもあらゆるデジタル通貨と同様、ボラティリティがきわめて高いという特徴があります。投資家に莫大な利益獲得のチャンスを与える一方で、大損失につながる重大なリスクももたらします。2023年8月は、ビットコイン価格が10%超下落して26,000ドルとなり、今年最悪の月となりました。また、2022年には16,000ドルまで急落したことがあり、過去最高値の69,000ドルからの下落率は75%に達しました。

以上を踏まえ、2023年現在、ビットコインが魅力的な投資対象であるかを探っていきましょう。 この記事のポイント

  • 最大の時価総額を有するビットコインでも、価格変動は激しく、利益獲得のチャンスと損失のリスクが共存しています。

  • ビットコインは、分散型ファイナンスの未来をもたらすと広く考えられています。利用者は中央集権的な機関に依存せず、自身の資産を管理できるようになります。

  • ビットコインへの投資を検討する際は、調査を徹底し、さまざまなリスク管理戦略を講じる必要があります。

ビットコインの概要としくみ

ビットコインは、世界で初めて成功した仮想通貨です。2009年1月にサトシ・ナカモトと名乗る正体不明の人物(またはグループ)によって生み出されました。法定通貨の代替として開発され、分散型という特性を持っているため、利用者は銀行などの中央集権的な機関に頼らず、自身の資産を管理できるようになります。

ビットコインは、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)というコンセンサスメカニズムで分散型コンセンサスを実現しています。このメカニズムでは、競合するマイニング業者がコンピューターの処理能力を駆使して複雑な数学的パズルを解き、トランザクションを検証・確認してブロックチェーンに追加します。このPoWメカニズムにより、ネットワークの整合性と安全性が確保されています。

ビットコインは、株式やコモディティなどの一般的な投資対象とは大きく異なります。企業の株式は、商品やサービスから収益を生み出す中央集権的な事業体を所有することを意味しますが、ビットコインにはそのような有形の実体がありません。ビットコインの本質は、分散型デジタル通貨としての機能です。

実用性の観点から見ると、分散型ブロックチェーン技術を利用してトランザクションの検証と保護を行うビットコインは、金融業界に変革をもたらす可能性があります。たとえば、ビットコインの取引は、銀行などのサードパーティによる仲介を必要とせず、利用者間で直接行われるため、円滑で迅速なクロスボーダー取引の促進につながります。さらに、ブロックチェーンに記録されたトランザクションは改ざん不能で、変更や取り消しができません。このような特性が高水準の決済セキュリティを実現し、不正の防止に役立っています。

ビットコインは、商品やサービスの購入手段としての利用が進んでいますが、そのような現実世界での取引はまだ始まったばかりです。現実世界での取引手段や、有望な投資先としてビットコインを利用する人もいるでしょう。しかし、仮想通貨コミュニティの人々は、主に仮想通貨業界の発展とデジタル通貨の普及をサポートするためにビットコインに投資しています。

ビットコインの価値を決めるのは何か?

ビットコインのネイティブトークンであるBTCは、供給量に上限があります。具体的には、最大供給数量が2,100万枚と決められています。現在流通しているのは、1,948万枚です。BTCトークンの供給量に上限があることで、ビットコインの価値には、需要と供給の基本的な経済原則がしっかりと反映されています。BTCの需要が高まると、上昇圧力によって価格が押し上げられます。需要が減少すると、価格も下落します。 世界中で広く利用されている法定通貨も、需要と供給によって価格が変動します。ただし、銀行システムの場合、借り手に対する与信の拡大などで、より多くのお金を作り出すことが可能です。また、政府であれば、お金を増刷できます。いずれの活動も、法定通貨の価値に影響を与える要因です。一方、このような要因は、ビットコインの価値の決定には関与しません。 ビットコインには、デジタル通貨ならではの特性があります。

希少性

BTCの供給量には上限があり、大半がすでに流通しています。そのため、希少性がビットコインの価値に直接的な影響を与えます。さらに、ビットコインは約4年ごとに半減期があり、ネットワークのマイニング業者が受け取るマイニング報酬が半減されます。2024年4月に予定されている半減期では、マイニング業者への報酬が現在の6.25 BTCから3.125 BTCに減額されます。

半減期は供給量を減少させる主要因であり、これまでもビットコイン価格に大きな影響を与えてきました。たとえば2012年の半減期に12.53ドルだったBTC価格は、そのわずか5ヶ月後には126ドルに達しました。2016年には650.87ドルから763.91ドルに、2020年には8,852.62ドルから11,286.54ドルに上昇しています。

半減期の約6ヶ月前にBTCを購入し、少なくとも6ヶ月間保有することを勧める戦略アドバイザーもいます。BTCは、半減期を迎える度に価格が上昇してきた実績がありますが、仮想通貨投資には常にリスクが伴うことを理解しておく必要があります。今回の半減期が価格に与える影響について、これまでと同様の結果となる保証はありません。

高い生産コスト

ビットコインのマイニングは、複雑な数式を解いてトランザクションを検証するエネルギー集約的なプロセスであるため、大量の電力を消費します。電力は、ビットコインをマイニングするための機器を動かすだけではなく、マイニング機器が発した熱を冷却するためにも消費されるため、運用コストが膨らみます。マイニングで消費される膨大なエネルギーと、それに伴う高いマイニングコストが大きな参入障壁となり、ビットコイン価格を押し上げています。

競合

2023年9月12日現在、時価総額で5,000億ドルを上回るビットコインは、依然として世界最大の仮想通貨です。第2位の仮想通貨であるイーサリアムは、1,899億5,000万ドルの時価総額を有しています。イーサリアムの時価総額はまだビットコインを超えていませんが、一部の仮想通貨愛好家は、将来的にいわゆる「フリップニング」が起きる可能性を信じています。

イーサリアムは最近、PoWからプルーフ・オブ・ステーク(PoS)ネットワークへの移行を果たしました。この「マージ(The Merge)」アップデートにより、スマートコントラクトプラットフォーム分野における先駆者のポジションを確立しました。フリップニングの動向を監視している人々によると、イーサリアムの取引数と支払われた手数料は、すでにビットコインを上回っています。これは、イーサリアムの実装と普及が進展していることを示す重要な指標です。

とはいえ、ビットコインの時価総額は、イーサリアムと同様に拡大を続けており、来たるべき半減期ではその優位性をさらに強めるものと思われます。

世間の関心とメディア報道

ビットコインの価値は、世間の関心に大きく影響されます。その世間の関心は、口コミとメディア報道に動かされています。価格が上昇トレンドにあるときは、ビットコイン投資への関心が急速に高まる傾向があります。ビットコインに投資する人が増えれば増えるほど、価格も上昇します。このような投機と一獲千金への野望が、やがてビットコインバブルを引き起こします。

短期的な利益を求める投資家は、大量売りの最初の兆候を察知すると、ビットコイン投資で得た利益を確定させようと直ちに手仕舞いをします。

これまでメディアは、ビットコインの急騰を何度も取り上げてきました。その結果、仮想通貨市場に関心の薄い人々の間でも、ビットコインへの投資熱が盛り上がる可能性があります。しかし、メディアが急速な価格上昇について取り上げ始めると、価格下落のニュースも同じように報じられるようになるため、パニック売りの一因となり、大幅な価格下落につながります。このように、世間の関心とメディア報道は、いずれもビットコイン価格の急騰や急落に影響を与えます。

ビットコインの過去のパフォーマンスを考察

仮想通貨への投資にあたり、ビットコインが魅力的な投資対象であるかを見極めるために、過去のパフォーマンスを振り返ってみましょう。

最近のインフレと米ドルの増発により、仮想通貨市場への投資に対する関心が高まりました。これは、ビットコインがデジタルゴールドとして評価されているためです。

ビットコインは、巨大な時価総額、投資家需要、希少性により、2021年には過去最高値の69,000ドルに達しました。しかし、仮想通貨市場はボラティリティが高いため、BTC価格は急落することもあります。たとえば、2022年11月、FTXの経営破綻に象徴されるいくつもの危機が仮想通貨の暴落を引き起こした際には、16,000ドルまで下落しました。 ビットコイン価格は長年にわたり、売られ過ぎや買われ過ぎの影響を強く受けてきました。ビットコイン投資家は、市場のセンチメントやメディア報道の影響を重視する傾向があります。しかし、短期投資家にとって、ボラティリティは大きな利益を上げるチャンスです。また、ビットコイン価格は、2013年から2023年の間に37,000%増という驚異的な成長を遂げており、長期投資でも高い収益性を期待できます。

2022年のビットコイン暴落の理由

2022年、ビットコイン価格は他のデジタル通貨と同様に大暴落しました。具体的には、2022年の市場価格は65%下落し、11月には16,000ドルまで下落しています。2022年は数々のマクロ経済要因が仮想通貨市場に打撃を与えましたが、FTX破綻やテラ(ルナ)の暴落は特に大きな要因となりました。

最初のきっかけとなったのは、2022年5月に起きたテラ(ルナ)の暴落です。第3位のステーブルコインであるテラUSD(UST)が、米ドルとのペッグ(連動)を外れ、5月9日には0.035ドルまで下落しました。数日後、USTの価格維持を目的とした姉妹トークン「ルナ」の価格が、80ドル近辺からわずか数セントにまで下落しました。仮想通貨市場では、テラ(ルナ)の崩壊により500億ドルの評価損が生じました。

2022年11月、世界最大級の仮想通貨取引所であるFTXが、流動性の逼迫、大量の出金、不適切な資金管理が重なった結果、破産申請に至ったことで、仮想通貨市場はまたもや壊滅的な危機に直面することになりました。FTXの破綻により、仮想通貨市場全体で推定1兆ドルの損失が発生しました。

2つの危機の波及効果でFUD(悪い噂)が広まると、投資家は仮想通貨についてボラティリティが高く投機的な資産と見なすようになり、リスク許容度の低下につながりました。

2023年のビットコインに投資妙味はあるか?

2023年8月1日、BTC価格は29,233ドルでしたが、8月19日には26,042ドルまで下落しました。直近の下落については、いくつかの要因が関与していると思われます。

たとえば8月初旬、SpaceX社は、保有する3億7,300万ドル相当のビットコインの大半(または全部)を売却したと報じられました。また、近い将来、米国連邦準備制度理事会(FRB)が再び利上げに踏み切るとの観測や、米国債利回りの上昇が、仮想通貨のセンチメントを悪化させる一因となった可能性があります。米国以外においても、中国人民元の切り下げリスクや、中国不動産大手の恒大集団(エバーグランデ)の経営破綻が引き起こした不動産危機により、ビットコイン価格に下落圧力が生じました。 BTC価格は現在、2023年前半の高値である3万ドルを下回っています。しかし、ビットコイン投資に興味がある方にとって、実は悪くない状況かもしれません。ビットコイン価格は過去に何度も下落を経験していますが、その後には必ず大幅な価格上昇が続いてきました。2024年4月に半減期を控えた今回の価格下落は、将来的な利益を見込める絶好の買い場となる可能性があります。 ただし、ビットコインに投資する前に、ファンダメンタル分析テクニカル分析の両方を実施し、多くの情報に基づいて投資判断を行うことが大切です。ビットコインの過去のパフォーマンスは、価格が将来再び上昇することを必ずしも保証せず、複数の要因が価格の上昇・下落圧力となり得ます。また、投資家は仮想通貨市場のボラティリティを念頭に、失っても問題のない金額の範囲内で投資を行うよう注意する必要があります。

ビットコインへの投資方法

ビットコインのボラティリティの高さを考慮して、経済損失のリスクを軽減するために慎重に投資を進めるのが賢明です。

リスクエクスポージャーを減らす方法の1つとして、ポートフォリオ全体に占めるビットコイン投資の配分を抑えることが挙げられます。一般的に、1%の配分であれば、かなり低リスクな投資といえます。ポートフォリオの30%まで投資すると、ビットコインの売り時を間違えた場合、はるかに大きな損失を被るリスクがあります。また、株式、債券、不動産、その他の資産クラスをポートフォリオに組み入れることも検討に値します。 安く買って高く売るのは、投資で利益を上げる大原則ですが、ボラティリティの高い市場では決して簡単ではありません。この課題に対する効果が実証されているのは、ドルコスト平均法(DCA)です。今が底値であることを祈りながら一度に多額の投資を行うのではなく、一定間隔で少額を投資し続ける方法です。

ビットコインを保管するために、適切な仮想通貨ウォレット(ホットウォレットまたはコールドウォレット)を選択することも大切です。一般的にホットウォレットは仮想通貨取引所が提供しており、スマートフォンやPCからインターネット経由でアクセスできます。一方、コールドウォレットは、仮想通貨をオフラインで保管できます。ホットウォレットは、アクセスのしやすさで投資家に人気がありますが、よりセキュリティの高いコールドウォレットにも多くのメリットがあります。ビットコイン取引のために仮想通貨取引所を選ぶ際は、サポートされているウォレットの種類をぜひ確認しましょう。

ビットコインETF

ビットコイン上場投資信託(ETF)を利用することで、投資家はボラティリティの高い資産を実際に所有することなく、ビットコイン投資からの利益を得られるようになります。ビットコインETFは、多数の投資家から資金を集め、ビットコイン価格への連動を目指すファンドで、大手の証券取引所で取引されています。ただし、ビットコインETFは株式と同じように証券取引所で自由に取引されるため、ビットコインの実際の純資産価値と乖離することもあります。

ビットコインATM

ビットコインATMは、ビットコインを購入したり、法定通貨に交換したりできる装置で、世界の人口密集地によく設置されています。従来のATMと同じように機能するため、スピードと使い勝手の面で圧倒的に優れています。ただし、最大20%もの高額な取引手数料がかかるうえ、問題や疑問が発生した場合のカスタマーサポートはほとんどありません。

定評のある取引所でビットコインを購入

時価総額第1位のビットコインは、多くの仮想通貨取引所で購入できます。それぞれの仮想通貨取引所には、利用者の投資体験を左右する独自の機能やサービスがあります。Bybitは代表的な取引所の1つで、セキュリティ対策が高く評価されています。たとえば、お客様の出金プロセスの安全性を確保するために、セキュリティ機能を強化してきました。また、デジタル資産はコールドストレージで安全に保管されています。Bybitでは、100種類以上の仮想通貨と300以上の現物取引通貨ペアも取り扱っています。

Bybitでビットコインに投資する方法

Bybitの直感的なダッシュボートを使えば、簡単にビットコインを購入できます。Bybitでアカウントを作成した後は、安全かつ簡単に購入や取引を実行でき、面倒な手続きも不要です。さらに、お客様のビットコインを付属のウォレットに保管したり、ステーキングして報酬を得たりすることも可能です。

クレジット/デビットカードで購入

Bybitのインターフェースでは、クレジット/デビットカードまたは銀行振込など、お好きな決済方法を使用してビットコインに投資できます。簡単な手順に従って、ご希望の決済方法をBybitアカウントに連携させてください。連携が完了したら、注文フォームに記入してすぐに発注できます。決済の確認後、ビットコインの購入が確定します。購入した通貨は、売却、取引、ステーキングに使用されるまでの間、お客様のウォレットに保管されます。

現物またはデリバティブ通貨ペアの取引

Bybitでは、ビットコインの現物またはデリバティブ通貨ペアの取引が可能です。通貨ペアの種類に応じて、ステーブルコインUSDTUSDCなど)を使用して取引を実行できます。Bybitは、数多くのBTCデリバティブを取引できる信頼性の高い取引所です。たとえば、無期限契約、インバース無期限契約、インバース先物契約、オプションなどが取引可能です。また、現物取引に興味をお持ちの初心者トレーダー向けに、積立ボットもご用意しています。Bybitは多数の取引手段を取りそろえ、仮想通貨トレーダーの幅広い興味とニーズにお応えしています。

P2Pホットスワップ

P2Pホットスワップは、Bybitのピアツーピア取引プラットフォームで、広告主やサードパーティLP(流動性提供者)と直接取引できるため、さらに有利な交換レートを利用できます。スマートレコメンデーションフィルターが売り手と買い手の条件を分析し、最も条件が合った売り手と買い手を自動的にマッチングします。

Bybitステーキング

Bybitステーキングを利用すると、保有している仮想通貨から利息を得られます。投資元本は保護されており、Bybitプラットフォームでは、定期または払い戻し自由の2つのオプションを用意しています。保証された年換算利回り(APR)を得られます。

流動性マイニング

Bybitには独自の流動性マイニング機能もあります。新しい自動マーケットメイカー(AMM)モデルに基づいて流動性プールが構築されているので、投資家はLP(流動性提供者)になることでパッシブインカムを得られます。具体的には、BTC/USDTなどの通貨ペアを流動性プールに預けるだけで、プール内で発生したスワップ手数料から利益を獲得できます。ただし、一般的な分散型取引所(DEX)のAMMと同様、BybitのLPには変動損失のリスクがあることにご注意ください。

デュアル資産投資

デュアル資産投資は、払い戻し自由な短期のロックアップ期間を利用して、値動きの激しい市場の短期的な価格変動から利益を得る方法です。価格の推移方向にかかわらず利益を期待できる一方で、下降トレンドで資産価格が参入価格を下回った場合、回収できる決済資産が当初の入金額を下回る可能性があることに注意が必要です。

初心者が投資を検討すべき他の仮想通貨

現在は23,000種類以上もの仮想通貨が利用可能であり、投資環境は非常に充実しています。しかし、確かな基盤や将来性に欠け、失敗に終わる仮想通貨プロジェクトも少なくありません。投資初心者の場合は、長期保有によって利益を得られる可能性が高いでしょう。市場分析の専門的な知識を必要とせず、頻繁な投機取引に伴うリスクも排除できるからです。

長期保有に興味を持つ初心者には、ビットコイン以外の優良な仮想通貨も適しているかもしれません。ビットコインの購入前に、またはビットコイン投資と並行して検討すべき仮想通貨について、ご説明します。

イーサリアム(ETH)

イーサリアムは、時価総額が世界第2位の仮想通貨で、実用性の広さから長年にわたり有力な仮想通貨プロジェクトであり続けてきました。ビットコインがデジタル決済システムとして機能するために開発されたのに対し、イーサリアムはブロックチェーン技術を活用して、分散型アプリ(DApp)によるデジタル経済圏を構築します。開発者は、イーサリアム仮想マシン(EVM)を使用してスマートコントラクトを直接実行し、仲介者を介さずにDAppを開発できます。

2022年9月15日に待望のマージ(The Merge)を実施したことで、イーサリアムは最近、投資家への訴求力を高めています。マージによって、イーサリアムのコンセンサスメカニズムはPoWからPoSに移行しました。その結果、エネルギー消費量の削減、イーサリアム価格へのデフレ圧力、ETHトークンのステーキングから利息を得る機会など、さまざまな効果がもたらされました。特に注目すべき点として、イーサリアム価格は2022年11月から2023年8月の間に40%超上昇しました。

テザー(USDT)

テザー(USDT)は、ビットコインやイーサリアムとは異なり、ステーブルコインです。ステーブルコインは、他の仮想通貨と比較して、価格の安定性で評価されています。USDTはデジタル通貨ですが、米ドルにペッグ(連動)することで価値を維持します。また、ブロックチェーンネットワークへの採用と統合を簡素化できるような設計になっています。イーサリアム、ポリゴンアバランチトロンイオスアルゴランドなど、複数のブロックチェーン上で構築されています。USDTは、価格の安定性と多くの人気ブロックチェーンで利用できる機能性から、デジタル資産取引に広く使用されています。

市場には数多くのステーブルコインが存在していますが、USDTは2023年9月12日時点の時価総額が820億2,000万ドルに達しており、最大のステーブルコインです。ビットコインとイーサリアムに続く、第3位の時価総額を誇ります。USDTはステーブルコインなので、価格変動は長年にわたり最小限に抑えられており、この傾向は当面続くと思われます。

リップル(XRP)

リップル(XRP)は現在、最も環境に優しいデジタル資産の1つです。独自のXRP Ledgerコンセンサスプロトコルを使用して、信頼性の高いバリデーターが協力してトランザクションのコンセンサスをとるおかげです。この独自のプロトコルは、エネルギー消費量の削減と同時に、取引処理の高速化も実現します。具体的には、リップルの取引速度は3~5秒です。ビットコインやイーサリアムの数分から数時間とは歴然とした差があります。さらに、取引手数料もきわめて低く、平均でわずか0.0002ドルです。 XRPの価格は、2013年8月から2023年9月にかけて9,000%超上昇しており、過去1年間では55%以上の急騰となりました。リップルは、時価総額251億2,000万ドルを誇り、世界第5位のデジタル通貨となっています。

しかし、2020年12月以来、リップルは米国証券取引委員会(SEC)との法廷闘争に巻き込まれています。望ましい結果となるかは不明ですが、有利な判決が出た場合、XRPの持続的な価格高騰につながる可能性があります。リップルへの投資に興味をお持ちの場合は、XRPトークンの購入を決定する前に、係争中のSEC訴訟について徹底的に調査する必要があります。

カルダノ(ADA)

カルダノのブロックチェーン技術は、イーサリアムのブロックチェーン技術とよく比較されます。いずれのネットワークもスマートコントラクトとDAppに対応しており、ブロックチェーン分野の開発者から人気があります。しかし、カルダノの独自性は、レイヤー型アーキテクチャにあります。このアーキテクチャでは、決済レイヤー(CSL)がトランザクションを処理し、計算レイヤー(CCL)がスマートコントラクトとDAppを実行します。このアプローチにより、スマートコントラクトやDAppの使用、設計、プライバシーに関する柔軟性が向上します。さらに、カルダノは、環境的に持続可能な独自のPoSプロトコル「ウロボロス」を採用しており、ネットワークのセキュリティとスケーラビリティを強化しています。

カルダノの時価総額は86億1,000万ドルで、世界第9位の仮想通貨となっています。カルダノの価格は、2017年10月から2023年9月にかけて約900%上昇しました。カルダノは、相互運用性を向上させるマルチチェーンソリューションなどのイニシアチブを通じて、エコシステムの開発に注力しています。そのため、ADAは長期投資先として妙味がある可能性があります。

ポルカドット(DOT)

ポルカドットは、独自の分散型プロトコルを持ち、並列化されたブロックチェーンをメインのブロックチェーンに接続することで、完全な相互運用性とスケーラビリティを実現しています。このアーキテクチャにより、仲介者に頼らず、ブロックチェーン間のデータと価値のやりとりをシームレスかつ安全に行えるようになります。ポルカドットでは、並列化されたブロックチェーンが取引の大部分を効率的に処理することで、毎秒1,000件(1,000 TPS)を超える高速取引を実現しています。さらに、あらゆるブロックチェーンがポルカドットのメインチェーンに接続できるため、応用範囲が広く、さまざまなブロックチェーンプロジェクトを柔軟に開発できます。

ポルカドットの時価総額は51億1,000万ドルで、世界13位の仮想通貨となっています。価格上昇は比較的緩やかで、2020年8月から2023年9月までに40%強の上昇が記録されていますが、このオープンソースプロジェクトはまだ初期段階にあることに注意が必要です。ポルカドットには、現実的なロードマップと強力なコミュニティがあり、かなりの上昇余地も予想できることから、賢明な投資対象となる可能性があります。

おわりに

ビットコイン投資は、これまで多くの仮想通貨投資家に利益をもたらしてきました。その一方、タイミングなどが理由でかなりの金額を失った人もいます。ビットコインに投資する際は、ドルコスト平均法の活用、投資金額の調整、他の仮想通貨や仮想通貨以外の資産に対する分散投資をご検討ください。このような戦略を用いることで、効果的にリスクを軽減し、利益獲得の可能性を高められるでしょう。

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