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【徹底解説】Bybitレバレッジトークン完全ガイド

中級者向け
取引
2022年3月28日
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詳細サマリー

Bybitレバレッジトークンとは?

Bybitレバレッジトークンは、証拠金不要かつ強制決済のリスクがないデリバティブ商品です。原資産にレバレッジをかけることで収益アップを狙える一方で、予想される損失も増す可能性があるという特徴があります。

Bybitの各レバレッジトークンは、無期限契約ポジションのバスケットを表しているとお考えください。つまり、レバレッジトークンを取引するということは、原資産の契約のバスケットに投資しているということになります。下表で示すように、BTC3Lのバスケットは、17.772BTC相当のBTCUSDT無期限契約のロングポジションで構成されています。

レバレッジトークン解説

例:BTC3LとBTC3Sの場合

  • BTC3Lは、3倍レバレッジのBTCUSDT無期限契約ロングポジションを保有するレバレッジトークンを指します。
  • BTC3Sは、3倍レバレッジのBTCUSDT無期限契約ショートポジションを保有するレバレッジトークンを指します。

上記の例では、プラス記号 (+) は ロングポジション (L)を、マイナス記号 (−) はショートポジション (S) を表し、「3」はリバランス後の目標レバレッジ倍率を表しています。

レバレッジトークンの基礎知識

純資産価値(NAV)は、レバレッジトークンの価格を指し、レバレッジトークンのNAVは、無期限契約市場の価格変動と連動しています。

例えば、BTC3LとBTC3Sの場合、以下のようになります。

  • BTC3L:BTCUSDTの価格が1%上昇するごとに、BTC3LのNAVは3%上昇します。
  • BTC3S:BTCUSDTの価格が1%下がるごとに、BTC3SのNAVは3%上昇します。

レバレッジトークン取引にかかる諸手数料

Bybitでレバレッジトークンを取引する場合、取引手数料、購入手数料、償還手数料、管理手数料、資金調達料の5種類の手数料が発生します。

各手数料の計算方法は以下の通りです。

計算式

取引手数料

約定済み注文数 × 現物取引手数料率*

* 現物取引手数料率:0.1%

購入手数料

購入数 × 購入価格×購入手数料率*

* 購入手数料率:0.1%

償還手数料

償還数 × 償還価格 × 償還手数料率*

* 償還手数料率:0.1%

管理手数料

NAV × ポジション数 × 日次管理手数料率*

* 管理手数料率:0.02%

資金調達料

ポジション値 × 資金調達率

詳しくは、Bybitレバレッジトークン: 手数料についてのご説明をご参照ください。

Bybitレバレッジトークンのリバランスメカニズム

リバランスとは、原資産の無期限契約ポジションを動的に調整し、目標レバレッジの達成を目指すプロセスのことです。

実際のレバレッジ倍率が目標範囲を外れると、リバランスメカニズムが自動的に実行されます。

Bybitのレバレッジトークンには目標とするレバレッジ範囲が設定されており、実際のレバレッジが目標範囲外となった場合にのみ、リバランスメカニズムが起動します。

例えばBTC3Lの場合、目標レバレッジの範囲は [2~4] に設定されています。実際のレバレッジ倍率が4倍以上または2倍以下になると、リバランスメカニズムが自動的にトリガーされ、目標レバレッジである3倍になるよう調整されます。

ただし、リバランスメカニズムが市場の極端な価格変動に対応しきれない場合には、レバレッジトークンのNAVがゼロになる可能性があることにご注意ください。これは、実際のレバレッジが目標範囲から大幅に外れてしまった場合、原資産の無期限契約ポジションの調整を適切に行うことができなくなってしまうからです。

レバレッジトークン取引の投資戦略

レバレッジトークンは、そのリバランスメカニズムにより、相場が一方向に強く動く市場での短期投資により適しています。

市場の価格変動が激しい場合には、実際のレバレッジが目標範囲から外れるケースが発生しやすくなり、その都度リバランスメカニズムが実行され、レバレッジを目標範囲内にとどめようと働くことになります。したがって、レバレッジトークンは長期投資には適していません。

Bybitレバレッジトークンの取引方法

レバレッジトークンには、以下の2つの取引方法があります。

  • 購入と売却
  • 購入と償還

※レバレッジトークンは、Bybitの現物アカウントから直接お取引いただけます。

1.購入と売却

レバレッジトークンは、現物市場での取引 (買いまたは売り) が可能です。

例えばBTC3Lの場合、BTC3L/USDTの現物市場にアクセスしてBTC3Lを売買することができます。

留意点:

・現物市場におけるレバレッジトークンの価格は、同市場での売買結果を反映したものです。つまり、レバレッジトークンの価格とNAVとの間には僅かな差異が生じます。

・0.1%の現物取引手数料がかかります。

2.購入と償還

レバレッジトークンは、バスケット内の原資産の無期限契約のポジションに応じて取引 (購入または償還)をすることが可能です。

留意点:

・購入と償還は、レバレッジトークンのNAVに基づいて行われます。

・0.1%の購入手数料または償還手数料が請求されます。

Bybitレバレッジトークン取引の始め方についての詳細は、以下の記事をご参照ください。

Bybitレバレッジトークン取引の始め方

レバレッジトークンとデリバティブ取引の違い

Bybitのレバレッジトークンとデリバティブ取引には、以下の相違点があります。

レバレッジトークン

デリバティブ取引商品

必要証拠金

×

レバレッジ範囲

目標範囲あり 

目標範囲なし

強制決済

×

取引方法

購入と売却

購入と償還

ロングとショート

適した市況

一方向に強く動く市場

変動が激しい市場

レバレッジトークンとデリバティブ取引のリターンを、以下の2つのシナリオで比較してみましょう。

リターン比較1:一方向に強く動く市場

【ロングポジション】

上の表が示すように、BTCUSDT無期限契約の価格が40,000ドルから54,868ドルに値上がりしました。つまり、4日間で37.17%上昇したことになります。

同様の市況下での無期限契約市場におけるリターンの比較:

  • デリバティブ:BTCUSDT無期限契約で、レバレッジ3倍をかけてロングポジションを建てた場合、投資利益率(ROI) は「111.51%」になります。
  • レバレッジトークン:BTC3Lのレバレッジトークン取引にロングポジションで参入していた場合、4日間のROIは「117.28%」になります。

つまり、レバレッジ3倍のBTCUSDT無期限契約を保有している場合よりも、BTC3Lのレバレッジトークンで取引を行う方がリターンが高くなります。

【ショートポジション】

上の表が示すように、BTCUSDT無期限契約の価格が40,000ドルから54,868ドルに値上がりしました。つまり、4日間でリターンは−37.17%減ったことになります。

同様の市況下での無期限契約市場におけるリターンの比較:

  • デリバティブ:BTCUSDT無期限契約で、レバレッジ3倍をかけてショートポジションを建てた場合、ROIは「-111.51%」となり、ポジションは強制決済されます。
  • レバレッジトークン:BTC3Sのレバレッジトークン取引にショートポジションで参入していた場合、ROIは「-70.37%」に抑えられ、強制決済や証拠金の損失は発生しません。

リターン比較2:変動が激しい市場

【ロングポジション】

上の表のように、BTCUSDT無期限契約の価格が毎日大きく変動し、5日間の最終ROIは0%の純増となっています。

同様の市況下での無期限契約市場におけるリターンの比較:

  • デリバティブ:レバレッジ3倍のBTCUSDT無期限契約のロングポジションを保有している場合、ROIは「0%」となります。
  • レバレッジトークン:BTC3Lのレバレッジトークン取引にロングポジションで参入していた場合、ROIは「-8.33%」となります。

つまり、レバレッジ3倍のBTCUSDT無期限契約を保有している場合よりも、レバレッジトークンで取引を行なう方がリターンが低くなります。

【ショートポジション】

上の表のように、BTCUSDT無期限契約の価格が毎日大きく変動し、5日間の最終ROIは0%の純増となっています。

同様の市況下での無期限契約市場におけるリターンの比較:

  • デリバティブ:レバレッジ3倍のBTCUSDT無期限契約のショートポジションを保有している場合、ROIは「0%」となります。
  • レバレッジトークン:BTC3Sのレバレッジトークン取引にロングポジションで参入していた場合、ROIは「-13.33%」となります。

つまり、レバレッジ3倍のBTCUSDT無期限契約を保有している場合よりも、レバレッジトークンで取引を行なう方がリターンが低くなります。

上記の例から分かるように、レバレッジトークンは他のデリバティブ商品と比較して、一方向に強く動く市場でより優れたパフォーマンスを発揮しますが、激しく変動する市況においてはパフォーマンスが悪化します。

レバレッジトークン取引のメリット

レバレッジトークンは、市場が保有するポジションに有利な方向に強く動く場合、レバレッジ効果によって利益を最大化できる可能性があります。また、保有するポジションに不利な方向に市場が強く動く場合には、損失を最小限に抑えてくれます。

レバレッジトークン取引で注意すべきこと

レバレッジトークンは、変動の激しい市場でのパフォーマンスを鑑み、短期投資にのみ適しています。レバレッジトークンの仕組みと性質について完全に理解した上で投資を行うようにしてください。

まとめ

すべてのレバレッジトークンは、その性質上、一方向に動くことが期待できる期間での短期売買を想定して設計されています。そのため長期間保有すると、想定されるパフォーマンスからの乖離や価値の低下が発生することがあります。価格変化が激しい、もしくは横ばい状態の相場では、お客様の総利益にマイナスの影響を与える可能性があります。 Bybitのレバレッジトークンは、こうした純損失を最小限に抑えるため、透明性の高いリバランスメカニズムを提供しています。リバランスは、実際のレバレッジが目標レバレッジ範囲を外れた場合にのみ実行されます。

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