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Bybit Learn
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Apr 22, 2021

ベアフラッグとは何か?収益機会を逃さないチャート分析と投資戦略を解説

仮想通貨(暗号資産)市場のトレンドを見極めることは、初心者トレーダーにとっては文字通り至難の業です。しかし、トレンドを見極めなければ、投資戦略を構築することは難しく、結果的に収益機会を逃してしまいます。

チャート分析は仮想通貨の取引において、そのトレンドを読み解く上で欠かせない存在です。特に、チャート上でフラッグパターンを見つけることができれば、その後の大きな価格変動を予測することができます。

今回は、フラッグパターンの一つであるベアフラッグを取り上げ、上昇トレンドから調整または下落トレンドへの転換を予想する分析手法を説明します。

プロのトレーダーの多くは、自身の投資戦略の裏付けとしてフラッグパターンを活用します。初心者の方でも簡単にフラッグを用いて分析することは可能なので、ぜひ仮想通貨の取引に利用してみてください。

ベアフラッグとは何か?

ベアフラッグは、ローソク足チャート上で形成されるパターンの一つです。このパターンは、引け前の急な下げを表すフラッグポールと、実際のリトレースメント(戻り)を表すフラッグ本体によって構成されます。

ベアフラッグとは何か

ベアフラッグは、当初の下落によって最安値をつけた後、高値と安値の繰り返しによって形成される右肩上がりの平行チャネルです。よって、下降トレンドからの反発によって形成されます。しかし、フラッグから下向きに価格が下落(ブレイクアウト)した場合、新しい支持線(サポートライン)が形成するまで下落トレンドになる傾向にあります。

上記の例を見ると、ベアフラッグは上方のコンソリデーション(レンジ相場の状態)の形で出現します。しばらくすると、価格はフラッグのサポートレベルを下にブレイクアウトし、弱気のトレンドが始まります。つまり、仮想通貨のトレーダーにとっては、ベアフラッグを根拠として、ショート(空売り)ポジションを取りやすい環境と言えます。

ベアフラッグは仮想通貨取引に有効か?

仮想通貨は、FX(外国為替)取引と似ています。したがって、伝統的なFX市場で機能するチャート分析のほとんどは、仮想通貨取引においても有効です。当然ながら、仮想通貨の価格変動はFXに比べて非常に高いので、リスク管理はFX以上に慎重に行う必要があります。

FX取引でも利用されるベアフラッグですが、仮想通貨においては、移動平均線などのテクニカル指標や取引高などのマクロ指標と併用することで、その後の価格変化をより正確に予想することができます。通常、フラグのポールが形成されると連結までの間に弱気勢によるショートポジションが増加します。ショートポジションが増加することで、それはさらに多くのトレーダーを弱気にさせ、フラッグを形成するコンソリデーションが一時的なものである可能性を高めます。

ベアフラッグは、その反対の状態を示すブルフラッグとともに、株式、FX、コモディティ(商品)市場など、多くの金融市場で長きにわたり使用されてきました。そのため、仮想通貨の取引においても有効な分析手法と言えます。

ベアフラッグの見分け方

ベアフラッグには、ポールフラッグという2つの重要な要素があります。他に注意すべき要素としては、取引高とブレイクアウトです。ここでは、チャート上で何に注目し見極めるべきかを説明します。

  • まず、フラッグポールを決定しなければなりません。フラッグポールは、強い弱気のトレンドによって引き起こされた最初の価格下落を指します。この時点では、出来高の指標が上昇する一方で、価格の下落は加速します。
  • 価格が下落した後で、コンソリデーションを形成します。ベアフラッグは上方を向いているため、価格が引き戻されていることを示します。
  • この時点では、今後2つの可能性が考えられます:価格が上昇チャンネルを継続するか、チャンネルを下に抜けて(ブレークアウト)して下落トレンドを開始するかです。前者の場合は、直近の下落トレンドが反転しているためフラッグパターンは形成されません。しかし、後者の場合は、価格がフラッグのサポートを下抜けた後でショートポジションを取ることができます。
  • 最後に、価格がブレークアウトしたら、売り注文を出す事が多いです。ほとんどのトレーダーが利益目標を測る為にフラッグポールを使います。つまり、フラッグポールの距離を利用して、価格パターンがどこまで下落するかを計算することができます。しかし、より保守的なトレーダーはフラッグ内でのより短期で利幅の短い利益目標を求める傾向にあります。

ベアフラッグの見分け方

つまり、ベアフラッグの主な要素は以下の通りです:

  • 先行する弱気の動きであるフラッグポール
  • 上向きのコンソリデーションであるベアフラッグ
  • 価格がフラッグのサポートを下抜けしたときに発生するブレイクアウト
  • 利益目標とすべき価格は、一般的にフラッグポールの距離に等しい

ベアフラッグとブルフラッグについて

ベアフラッグの双子と言える存在がブルフラッグです。このパターンは強気の市場で現れます。この2つのパターンは似たような構造をしています。唯一の大きな違いは、トレンドの方向性です。ブルフラッグは、上昇トレンドの時に現れます。したがって、ブルフラッグポールは上昇線を表します。

ベアフラッグ自体は下向きに形成され、一時的な価格調整とも言えます。価格がフラッグの抵抗線を上抜けしたら、トレーダーはロングポジションを持ちたいと考えます。利益確定と損切りのルールはベアフラッグと実質的に同一ですが、その意味は反転しています。

また、ベアフラッグとブルフラッグの違いの一つに出来高があります。ブルフラッグが現れたとき、取引高はポールの時点で増加し、コンソリデーションでは減少する傾向があります。しかし、ベアフラッグの場合、取引高を示す指標の動きは異なります。つまり、フラッグのポール中に増加しますが、その後も減少するのではなく、同じレベルを維持する傾向があります。

ベアフラッグ

フラッグパターンは何を示すのか?

フラッグパターンは、現在の市場のトレンドが売られすぎ(下落トレンドの場合)または買われすぎ(上昇トレンドの場合)のレベルに達したことを示します。その際、市場は調整を必要としています。したがって、急な値動きの後は、一定時間逆方向に動くことになります。

プルバック(戻し)が終わると、価格は本来のトレンドの方向に再度動き始めます。

フラッグパターンを読み解くには、他のオシレーター(相場の強弱を表すテクニカル分析の指標)の1つを組み合わせることが有効です。例えば、相対力指数(RSI)を利用することができます。強気の市場では、ポールに続くフラッグの要素は買われすぎのレベルを表示することがあります。

フラッグパターンは何を示すのか
BTCUSDのRSIチャート

ベアフラッグを用いて仮想通貨を取引する方法

他のチャート形状に比べて、ベアフラッグでの取引は非常に理解しやすいものです。フラッグの動きと分析を頼りに、弱気の市場から利益を得るための戦略を構築することができます。ここでは、フラッグパターンに基づく標準的な投資戦略を説明します。

  • エントリー(参入):フラッグは継続的なパターンですが、だからといって価格がフラッグのサポートを下抜けした直後にショートで参入すべきではありません。むしろ、誤ったシグナルを避けるために、下落トレンドを証明する確実なシグナルを待つべきです。

トレーダーは通常、ローソク足がフラッグのサポートラインの下でクローズするのを待ち、次のローソク足でショートします。忍耐と規律は、価格変動の激しい仮想通貨市場においてトレーダーが堅持すべき投資理念です。

  • ストップロス(逆指値)注文: 価格が反対方向に動いている場合は、逆指値注文を使って潜在的な損失を抑える必要があります。トレーダーは通常、逆指値注文をフラッグの抵抗線の上に置きます。

例えば、ビットコインを1時間足チャートで取引するとします。フラッグの下値ラインが42,000ドル、上値ラインが43,000ドルの場合、43,000ドルの上に逆指値注文を置きたいと考えます。

  • 利益確定: 前述したように、保守的なトレーダーはフラッグの平行なトレンドラインの距離を利用して利益目標を設定する傾向があります。この例では、2本のラインの差が1,000ドルなので、ブレイクアウトのエントリーポイントである価格41,800ドルから、利幅である1,000ドルを差し引きます。したがって、目標価格は40,800ドルとなります。

より強気のトレーダーは、フラッグのポールを(フラッグ自体を使わずに)使って目標価格を設定することがあります。しかし、市場価格はそれよりも早くサポートレベルを見つけるかもしれません。お勧めは、過去の強力なサポートレベルを確認することです。そのようなサポートラインがあれば、パターンの予測と反対の方向に動いた場合、前回と似た動向をたどる可能性が高いからです。

ターゲット

ブレイクアウトしたらどうなるか?

注文を出す前に、ブレイクアウトポイントまでのベアフラッグの推移を見ておく必要があります。ブレイクアウトは、値動きが定義された支持線(サポートライン)または抵抗線(レジスタンスライン)を超えたときに起こります。フラッグのリトレースメント(戻り)は、ポールと比較して50%を超えてはいけません。

フラッグポールに対してプルバック(戻し)が38%以下であることが理想的です。これらの条件の下でブレイクアウトが発生した場合、ショートの準備をしておく必要があります。前述したように、フラッグのサポートラインの下でローソク足が閉じるのを必ず確認し、次のローソク足でショートポジションを取ります。

フラッグパターンでの取引を成功させるためには、エントリーの目標価格と決済価格のポイントを決める際に、常に出来高を参考にするのが賢明です。そうすることで、ブレイクアウトを確認したり、ブレイクアウト後の勢いを推測したりするのに役立ちます。

ベアフラッグは信頼できる指標か?

ベアフラッグは、ダブルトップやヘッドアンドショルダーと並んで、価格変動を読み解くパターンの代表格です。しかし、特に仮想通貨を取引する場合には、このパターンが提供するシグナルがすべて100%正確であるとは限りません。価格がパターンのルールに反した場合の潜在的な損失を抑えるために、リスク管理を怠ってはいけません。ストップロス(逆指値)は、最も基本的かつ強力なリスク管理ツールの1つです。もう一つの方法は、1%ルールに従うことです。これは、1つのトレードに1%以上の費用をかけるべきではないという意味です。

ベアフラッグは信頼できる指標か

フラッグパターン3つのメリット

フラッグパターンを活用することは、3つのメリットがあります。

  1. 汎用性:ベアフラッグは、仮想通貨を含むすべての市場で使用できます。ビットコインやアルトコインを取引する際には、日足、4時間足など全ての時間軸でこのパターンを確認することができます。このパターンは、デイトレーダーにもスイングトレーダーにも好まれます。
  2. 明確なエントリーとストップロスのルール:ベアフラッグの最大の利点は、トレーダーがいつショートポジションを持つか、どこにストップロスを置くか、そしてどのくらいの利益を期待するかを正確に把握できることです。
  3. リスクとリターンの比率:トレーダーはベアフラッグやブルフラッグを活用して取引する際、リスクとリターンの比率を得ることができます。チャート上で常に同じフォーメーションが機能することを保証することはできませんが、トレーダーは長期的な戦略で安定した利益を得ることを計画できます。

フラッグパターンに潜むリスク

当然ながら、他のパターンやテクニカル分析と同様に、トレーダーは取引に伴うリスクを認識する必要があります。ここでは、フラッグパターンの主なリスクを紹介します:

  • 複雑性:視覚的にはわかりやすくシンプルなパターンのように見えますが、実際には扱いがとても難しいです。これは、初心者にとって困難な課題です。とはいえ、デモ口座で練習をすれば、取引機会のためにパターンを見極める能力を高めることができます。
  • リスク:リトレースメント(戻り)が予想以上に長く続くことがあります。フラッグがポールの50%よりも大きい場合には失敗のリスクがはるかに高い為、その際にはパターンに頼らないで下さい。一方で、パターンが理想的に見えても価格がルールに従わない場合もあります。特に、変動が激しく予測不可能な仮想通貨の場合はそうです。フラッグのサポートを割り込んだ直後に価格が反発し、ストップロスが発生することもあります。しかし、それで落胆する必要はありません。より良いシグナルを得るためには、テクニカル分析指標を使ったり、出来高を見たりすると良いでしょう。

おわりに

テクニカル分析を用いた取引では、短い時間軸で利益を上げたいと思うかもしれませんが、最良の結果を得るには長い時間軸が必要です。例えば、フラッグパターンを活用した投資戦略では、4時間足以上の時間軸で分析することが良いでしょう。

リスクや潜在的な損失を最小限に抑えるために、経験豊富な仮想通貨トレーダーは、デモアカウントでパターンのルールを練習したり、まずは少額の資金から始めて自身の投資戦略の正確性を検証します。そうすることで、フラグの形成をより簡単に識別し、それに応じて投資戦略を実行することができます。